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やきむぎやさん移転

a0094201_94756.jpg 石垣で評判のパン屋さんはいくつかありますが、島の北側にある店は町中に住んでいる人たちが買いに行くのはなかなかたいへんでした。
 ところが、町の中心にその一つが移転してきてくれます。
 「やきむぎや」さん
 これまでYugafu-yamabareという北部のヴィラ(私は高級なペンションのことだと思っています)の中にあった「やきむぎや」さん。
 おいしいパンの数々は町中にいてもとても評判でした。
 なかなかいけなかったんですが、私たちもようやく買ってみるようになったところ、突如移転の話。
 今度は、町のど真ん中。大川地区にオープンです。
 やった!近い。
 再オープンはまもなく11月6日の12時だそうです。
 詳しい場所は下の地図を見ていただきたいのですが、石垣島冷菓の向かい、と言えば地元の方はだいたいおわかりになるかと思います。
 今ある「やかいむぎや」さんのホームページはYugafu-yamabare時代のものですが、こんなパンを売っていらっしゃいます。こちら
 「やきむぎや」さんの新店舗地図拡大↓
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 11年前の今日。1996年11月4日。旅の166日目。トルコ マルディン。
 N君とはシャンルウルファでお別れ。ひとりでマルディンという町までやってきた。
 11年後の今になって振り返るとこの日の思いを書くのは少し気恥ずかしいが、少し大げさで暑苦しいこの日の日記に基づいて再現してみる。
 マルディンは丘の町。乾いた石の家やモスクが石畳の坂道に沿ってにつづく。
 坂が曲がってその先が見えなくなる。引き込まれるように登っていくと魅力的なアーチがあったり、子供が元気に遊んでいたり、ネコが塀に登っていたりする。坂の向こうの青空がきれいだ。
 そうして、坂を登っては別の坂を降り、また登るということを繰り返す。
 夕方。マルディンの町をぐるりと回っているときに太陽が地平線に沈むのが見れるのではないか、と気付いた。
 今まで地平線に沈む太陽も水平線に沈む太陽もちゃんと見たことがないような気がする。
 いつもあと一歩のところで雲に邪魔されてしまう。
 しかも、ここで見る夕日はメソポタミア平原に沈んでいく太陽だ。
 よし、今回こそ素晴らしい夕日を見るぞ。
 あと30分程で日が沈むだろう。
まだ間があるからホテルに帰って上着を取って、ついでに昼間ネットワークトラブルで引き出せなかったお金をATMで引き出しておこう。
 しかしホテルを出た時はずいぶんと暗くなってきていた。
 そこから夕暮れが見えるポイントまで引き返すとちょうどその時刻になるかもしれない。
 それでも足は自然と銀行の方へ。
 そこで、はっとした。
 明日の準備のために今しか見れないかもしれない夕暮れを見逃すのか?
 ポケットの金は確かに乏しかったが、今日一日過ごせるだけはあった。
 そう考えている間にも、しかし足はATMに向い結局機械にカードを差し込んでいた。
 町はどんどん暗くなる。
 カードが機械から戻ってきたころには、丘の上の方は紅に染まっていた。
 もうだめかもしれない。
 けれど、明日はないかもしれない。
 わずかな望みをかけて走った。
 300mほどだったかもしれないが息があがった。
 途中他人の目が気になって何度か歩いた。半ばあきらめもあった。
 それでもあきらめきれず走り、町の西端まで走りついた時、
 見たことのないような美しい太陽が、半分沈みかけてはいたが、まさに地平線に光っていた。
 間に合った。走ってよかった。
 そしてそれはほんの一分ほどで紅の空だけ残して地平線のむこうに去って行った。
 いつまでこんなことを繰り返すのか。先読みして段取りよく動くことばっか考えて。
 (んー、つまり「今を生きる」ということができない自分を反省しとる、ということです。<11年後の自分による解説>)
by haiderinn | 2007-11-04 10:06 | こんな人たち
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