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北の味、南の味

a0094201_950415.jpga0094201_9504348.jpg いただきもの2点。料理長の友人からちょっと前にトウモロコシをいただきました。
 子供のころは、実家の小さな畑にわんさかトウモロコシがなっていて、夏休みになると庭からもいだモロコシを塩ゆでしてもらって、おやつなんかで食べていた記憶があります。内地にいる間は、スーパーや八百屋などでもそれほど高くなく手に入ったトウモロコシですが、石垣に来たら生のトウモロコシがあまりない。茹でたやつを真空パックにして売っています。これではあまり買う気が起きません。
 そういったところに、北海道のトウモロコシがひと箱送られてきたもんで大喜び。茹でトウモロコシ。香ばしい!久しぶりだ。
 がぶっとかぶりつく。むーん、甘くてうまい。あれ、料理長はかぶりつかないね。縦にトウモロコシを持って、一粒一粒歯でこそげ食い?。このほうがきれいに食べれるとか。がぶっといかんか、がぶっと。食った気がしないんでないの?
 おいしくいただきました。ありがとうございます。
 もう一つ。バナナ。バナナといっても島のバナナです。台湾やフィリピンから輸入されてよく見かけるバナナとの違いは、房が小ぶり。そして、甘ーい。石垣に来た人はぜひ食べてみてほしいんですが、普通のより味が濃いと思いますよ。
 インドでもこうした小ぶりのバナナを露店でよく売っていましたが、渋いやつに当たることがよくありました。そして、買ってから数時間たつと見る見るうちに真っ黒に変色していく。気候のせいもあるかもしれないけれど。
 島のバナナではいままでそんなことは起きていません。
 馬で言えば道産子や与那国馬のような小さくて素朴な形のバナナを見ていると、そもそもバナナってこれぐらいの大きさでこれぐらい味が濃かったのではないか、という気がしてきます。昔はどうだったんでしょう?

 11年前の今日。1996年9月12日。旅の113日目。パキスタン ラワールピンディ。
ラワールピンディの隣が首都のイスラマバード。日本大使館もある。例によって自分宛の手紙が大使館に届いていないかチェックにいく。
 すると、門番のパキスタン人がやたら横柄な態度をとっていたらしい。日記の中ではえらく憤慨していた。
 門番ならまだしも、大使館によっては、中で受付をする連中が同邦の人間に対して威丈高な態度をとることがある。外務省に雇われると何かえらくなったような気分になれるらしい。
 ステファン、エリック親子と宿で話す。自分もそうだが、この二人もこれからパキスタン北部の山岳地帯を目指す。自分はフンザのカリマバードという町へ、彼らはもっとワイルドに山岳トレッキングに行く。
 エリックは高校生ぐらいだが、趣味はグラフィティ。壁やトンネルとか、街のあちこちにスプレーで作品を描く。「グラフィティはアートだ」とエリックは言うが、一般人はそれを落書きと呼ぶ。
 「街が灰色の壁ばかりではおもしろくないじゃない?だからグラフィティが必要なんだ」とエリック。
 その通りかも。美しいものであれば。
 日本でも小さなトンネルの中なんかにはわざと絵が描かれていたりして、殺伐とした雰囲気を消しているところもある。
 ただ、グラフィティはそんなトンネルの中の無害な絵以上のようなものの気もする。もっとヒップホップ的なもの。それをアートとして受容できるかどうか。住んでいる人が試されるかもしれない。
 エリックはパキスタンの山中にはいって、石にグラフィティを描いてくる、と息巻いていた。スプレーも準備してあった。
 それには自分は賛成できなかった。自然を破壊する行為だといったら、エリック的には、ただの灰色の岩がアートになるから素晴らしいことらしい。
 父親のステファンは、微笑んで話を聞くだけで何も口出ししてこなかった。甘やかしているのではなく、エリックを彼なりの考えをもった大人として扱っているように思えた。
by haiderinn | 2007-09-12 10:15 | こんないただきもの
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