昨晩はキャンドルナイトの朔でした。
いや、あらためてこの雰囲気はいいもんだな、と思いました。 楽しそうに帰った親子連れ。 カウンターの常連さんもいつもに増して話が盛り上がる。 こうして100万人のキャンドルナイトというきっかけがあったから始めたイベントですが、来年はもう少し機会を増やしてやってみようかな。 写真は、夜の開店前にキャンドルのセッティングのお手づだいに来たチビサクとキャンドル。 いつもよりおとなしいな。 去年の今頃はこの人は存在していなかったのに。 不思議だな。 今年もいろいろありました。 いよいよ年の暮れですねえ。 9年前の今日。1999年12月22日。 バリ島 クタ 晴。 そもそもアンボン島付近に行こうと思ったのは、そこがインドネシアの中で唯一乾季だからという理由だった。 しかし現地に来てみると、こちらの雨季というものは一日中雨が降り続くわけではなく、どちらかというと朝方ざっと降って日中は割合晴れていることが多いようだった。 それなら危険な(しかも行きのチケットがない)アンボン島にこだわる必要などない。 代案にちょっと考えていたギリ・メノ島で年末を過ごすことに変更。 ギリ・メノは、バリのお隣のロンボク島の北側に浮かぶギリ諸島のひとつで最も小さく観光客が少ないといわれるところだった。 朝6時にロンボク島行きの船が出る港があるパダンバイまでのバスに乗る。 道はよく整備されており、8時には港に到着した。 車がつくと5、6人のインドネシア人がさっとドアを開けて自分たちの荷物をすぐ横のレストランに運びこんでしまった。 船は9時だからそこで朝食を取って待てといわれた。 もし購入したチケットがこの港までなら、もう少し船の時間などを調べたりしていたのだろうが、ギリ・メノまで行くチケットを買っていたので、ツアー感覚で旅程をまかせてしまっていたのが間違いだった。 そのレストランで高くてまずい朝食を食べていると、さっきの男たちがやってきて 「船の出港時間が変更になった。早くしろ」 と言い、さっさと自分たちの荷物を持って先に行く。 こちらはあたふたとあとを追いかける。 しばらく走って港に着くと、本当に船は出る直前だった。 ようやく乗り込むと3人それぞれに荷物を持った男たちがポーター代を要求してくる。 これが手口だったのだ。 頑としてポーター代を要求してくる相手に対して、自分のほうは船のチケットをどこかに(たぶんレストランに)おいてくる、という間抜けな状態で最悪だった。 レストランに戻ってチケットを探す時間もなく、やむなく船のチケットを買い直し(7000ルピア=1USD)、結局男にもポーター代500ルピア渡して追い払った。 非常に気分悪かったが、こんなとき一人旅と違うのはすぐに気分転換できることだ。 バカ話をして忘れる。 すると船の横をイルカの大群が並走して泳ぐのに出くわした。 50匹ぐらいはいただろう。 ピョンピョンと飛びながら泳いでいく。 こんなのは初めてみた。 ロンボク島についてからさらに島の北側まで長時間のバス移動があり、そこからまた小舟に乗り換え、夕闇が迫るころようやく、ようやく目指すギリ・メノに到着した。 島は思い描いていたように透明な水と白いビーチの最高のところだった。 港と言っても浜に上陸するだけで、船を降りるともう海に足を入れることになる。 あまりに気持ちよくて荷物を受け取る前にT-シャツのまま泳いでしまった。 島で一番安い宿は船の発着場から少し離れたところにあるゾラヤ パビリオン(一人15,000ルピア=約2USD)。 雨季とあってかほかに誰も客がいないようだ。 チェックイン。 ちょっと海に行ってみない? アンボン島のことなどゴタゴタがあり、ここまで来るのにも嫌なことがありつつ長時間かけてようやく辿り着いたビーチだった。 3人は大はしゃぎで夕暮れの海につかった。 ふと気付くと頭の上に大量の蚊。 ひえー。 朝からの移動で汗臭い所に蚊がよってきたのか。 もう上がって早くシャワー浴びよう。 宿にもどる。 しかし暗い。 この離島では電気は日中しか供給されないらしい。 日が沈んでからは各ホテルで自家発電。 ところが、いつまでたっても電気はつかない。 電気がこないとポンプも動かないと見えてシャワーも出ない。 ナカチャンが様子を見に行ってみる。 どうやら発電機が故障中らしい。 「エンジンオイルが切れているけれど買うお金がないんで貸してくれ」 といわれた。 とほほ。 宿の若者がオイルを買ってきて発電機を回そうとする。 ちょっとついた、、、がすぐ消える。 だめだこりゃ。 体はベトベト。 蚊はうようよ。 部屋で呆然としていると、遠くでアザーンの音が聞こえてきた。 ここはイスラム教の島。 うーん、なんていう夜だろう。 言葉も少なく明日の朝を待つしかなかった。
by haiderinn
| 2008-12-22 10:07
| こんな朔
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