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ちょっとしたアクセント

a0094201_8342997.jpga0094201_8344831.jpg 白い漆喰塗りにしてある朔の店内、もしかしたら少しだけ殺風景と思われているかもしれません。
 先日、ならびの器とザッカのお店「蓮屋」さんに、朔の店内に貼るのにちょうどいい民族風の布があったので購入。
 布には真ん中に大きな木。蓮屋のKちゃんの話では、これはアフリカにあるバオバブの木だとか。周りに象に乗った人たちと鳥。素朴です。
 貼る場所をどこにしようかとちょっともめましたが、厨房部の上の壁面に貼ることにしました。
 真白な壁のアクセントになりそうです。

 11年前の今日。1996年10月23日。旅の154日目。イラン マシュハド。
 マシュハドはイランの北東部に位置する。どちらかというとアフガニスタンの国境近くで、ずいぶん東に戻ったことになる。
 わざわざここまで戻ったのは、この街にはハラムというイスラムの美しい建築群があるからだ。ハラムにはイマーム・レザー廟という聖者の廟があるほか、イスラム教の神学校、図書館などが集まっている。
 宿はこのハラムのすぐそばで美しいイスラム建築が窓から間近によく見えた。
 さっそくハラムに行ってみる。
 入口でボディチェックと荷物検査が行われる。厳重だ。イスラム教徒に見える人たちはすんなり入っていく傍らで、自分はちょっと入念なチェックを受けた。
 検査官は自分のバッグの中の目覚まし時計を見つけた。
 「これは何だ」
 時計だ。
 といっても、不審そうに時計を眺めている。
 別に賄賂を要求している感じでもない。
 どうやら時限発火装置というものではないかと疑っているようだ。
 バカバカしかったが、宿に目覚ましを置いて出直した。宿が近くてよかった。
 自分は、腕時計というものが嫌いで、そのときも持ち歩いていたのは目覚ましにもなる小さな置時計だったが、こんな風に疑われたのは最初で最後だった。
 ハラムの中は見事だった。いくつもの中庭を囲む数多くのモスクや聖廟や図書館はすべてペルシャ文様やペルシャ文字のタイルで飾られている。イスファハンの王のモスクの巨大さと静けさも印象に残るが、こちらは多くの建物が集合しているので全体の印象は強い。というかやはり分かりやすいのがうれしい。
 多くの人々が昼の祈りを捧げている。男と女は分かれて祈る。祈る場所がモスク前の広い中庭から回廊のようになっている小部屋まで数多くある。どこでも皆祈っている。聖廟の金屋根が見えると胸に手をあてたり両手を広げたりして敬意を表す。
 モスクの中ではコーランなのか、何か唱朗している人もいる。
 神様の姿が描かれていないイスラム教で祈っている人の頭の中には何が描かれているんだろう。チベットでたくさん見た曼荼羅の仏の絵は瞑想のときになるべく細部まで心に描くための絵だと何かで読んだけれど、そんなチベット仏教とは、その点正反対だ。
 ぼんやりとあたりを眺めていると、一人のイスラム教徒らしき男から英語で声をかけられた。
 「パスポートをなくしてしまった。お金がいるのだが貸してくれないか?」
 どこかで聞いたことのある話だ。
 お断りだ。
 「どうして?」
 おれはインドであんたと同じことを言った男に会ったことがある。そいつにだまされたからだよ。
 男は仕方ない、といった感じに去って行った。
 たとえ本当だとしても、頼んだ相手が悪いんだ。
 夜のハラムはライトアップされてまた見事だった。

 イラン国内移動図↓
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by haiderinn | 2007-10-23 08:43 | こんな朔
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