<< 台風接近中 そりゃ美しくないな >>

朔の本棚紹介

a0094201_917381.jpg ある日、本屋の平積みの中にちょっとかっこいい表紙を見つけ、拾い上げてみました。「ワイルドサイドを歩け」というタイトルに何かぐっと心をつかまれてページを開くと冒頭の文章に「人生の百のリスト」ということが書かれてありました。
 その本の筆者は、高校を卒業した後、ヨーロッパから中近東、インドまでの旅にでます。様々な素晴らしい体験をしていよいよ帰国、というころ。インドのある宿で何気なく手に取った雑誌に、若いころ書いた人生で達成したい百の冒険リストにそって冒険を続け、何十年もかけて百をすべて達成した男の話をみつけます。
 これだ!と思った筆者も、自分のこれからの人生で達成したい百の事柄をリストに書き連ねます。「言葉の通じない国の女性と恋に落ちる」とか「ギリシャの島で小説を書く」とか「A級ライセンスをとる」とか「アーティストやボヘミアンが集まるサロンをつくる」とか。
 それは、これから大学にはいり就職するといういわば社会が描く自分の未来とはまったく違う未来、自分自身の生の欲望に基づくこれからの人生の縮図だったそうです。帰国して親が用意したような大学生活とその将来に踏み出さねばならない、と思って無力感につつまれていた筆者は、このリストをつくることで一歩踏み出す自信をつかみます。
 まあ、こうした内容だったのですが、ちょっと立ち読みしただけで一気に引きこまれてしまい購入。10年ほど前の話です。
 筆者はロバート・ハリスといって、自分は東京のローカルFM放送局J-WAVEのナビゲーター(DJ)として知ってはいましたが、そんなバックグラウンドがある人とはまったく知らずにいました。
 「エグザイルス」など、彼の他の著書を読むと、彼のその後のアップダウンの激しい人生や出会いのことが更に詳しく描かれていて、その考え方、生き方にすっかりファンとなってしまいました。自分がカレー屋としてここにいるのも、ひとつには彼の本との出会いがあったからだと思っています。まあ、カレー屋がワイルドサイドの人生かどうかは微妙ですが。
 これらの本は朔の本棚にも置いてあります。よかったら読んでみてください。

a0094201_9502665.jpg 11年前の今日。1996年9月16日。旅の117日目。パキスタン カリマバード。
 ハイダーインから見下ろす谷の景色はすばらしい。リンゴや杏の木々の緑がフンザ川の両岸の丘を多い、そこから向こうは乾いた山々、さらに向こう側には雪山が顔をのぞかせている。カリマバードの村は静かで子供たちがとてもかわいい。
 フンザとよばれるこの地方は、中国で出会った人から話をきくまで全く聞いたこともない土地だった。その景色や人の素晴らしいことはもちろん、フンザは「風の谷のナウシカ」の舞台モデルになったところだということだった。それでぜひ行ってみたい、と思った。
 確かに、人々の服装がなんとなく「風の谷の」の登場人物に似ているような気がした。景色はそれほどモデルとなった感じにもおもえなかったが、そんなことは別にどうでもいいぐらい気持のよい眺めだった。
 伝説的なことだとは思うが、ここの人々はかつてマケドニアのアレキサンダー大王が東に攻め入ったときに残った人々の子孫だ、という。確かに西洋人のような顔つきに見えなくもない(写真はカメラを構えると逃げてしまう子供たちをマスターが密かに撮影したもの)。
 近くにウルタール氷河というものがあると聞いて、そこまでセージやマスター、それにコスッタ君というハイダーインに同宿していた他の日本人のメンバーとともにトレッキング。
 氷河というものは初めて見たが、灰色に汚れていてそれほど氷の川という感じもしなかった(下の写真)が、見下ろす渓谷と遠景の雪山が素晴らしかった。
 帰りは4人で道に迷い岩場に入り込んでしまった。上から降りてくる人が落とした小石が頭上に落ちてくる怖さをあじわった。今では笑い話だが、一歩間違えば遭難していたかもしれない。
 途中に日本人登山家長谷川恒夫の遭難の碑があった。
a0094201_9572637.jpg

by haiderinn | 2007-09-16 09:21 | こんな朔
<< 台風接近中 そりゃ美しくないな >>