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夢だと云って

 お休みの間、久しぶりにDVDを借りてきました。
 「夢だと云って」(仏 原題Dis-moi que je reve)。知的障害の子供がいるフランスの田舎の3世代家族のコメディー。決して重苦しいものでもお説教くさいものでもありません。
 途中でおばあちゃんがこの家族のある秘密を暴露する、という紹介文にそそられて借りました。見る人がいるかもしれないのでその秘密は言わないでおきましょう。
 主人公のジュリアンは高校生ぐらいでしょうか。年ごろでキスをどうしてもしたいのだけれど、相手がいない。仕方がないのでジュリアンヌと名付けた自分の牛相手に練習。そんなジュリアンが知的に発達が遅れているということは家族もわかっていはいるけれども、母親は認めることができない。
 でも、他人の農場の牛や鳥を逃がしてしまうなど、社会的には奇行と思われることをしてしまうジュリアンを施設にいれるべきだ、という周囲の意見も無視できない。警察などから注意を受ける父親は家族の気持ちと社会の圧力との板挟み。
 老人ホームから帰ったばかりのおばあちゃんはジュリアンを施設送りにすることに絶対反対。ジュリアンと同じ学校に通う弟は、いじめに合うジュリアンの味方なのだけれど、まだまだジュリアンの面倒を見るほど大人になりきってはいない。
 医者の診断もうけつつも、だましだまし施設送りを避けようとしているところで、ジュリアンがある大事件を起こしてしまう。家族が決断を迫られる中、おばあちゃんがある「秘密」を暴露する。
 というストーリーで後半一気に物語が動き出します。
 話の中で人工衛星が上手に使われています。父親は昔は宇宙飛行士にあこがれていた、ということになっています。農夫となった今では、人工衛星が上空を通過していく時間に合わせて衛星からの電波を受信し、地上の自分の声を衛星に送信するという「交信」を試みますが、そんなことうまくいくわけなし。宇宙飛行士はいつまでもあこがれのまま。
 人工衛星はまるで自分がかつて夢見た未来を缶詰にして空に打ち上げたかのように、届かないまま時々脳裏を横切っていく。誰でもそんな風に自分から切り離して空に打ち上げた人工衛星があるのではないでしょうか。遠くに飛ばしてしまえば、それはなつかしく美しいだけ。現実なってみればいろんなやっかいごととともに毎日暮らしているはず。
 社会にとって「やっかいもの」扱いされてしまうジュリアンを施設に送るということは、これもまた人工衛星として遠くに打ち上げてしまうことと似ています。これは個人や家族の問題でもあるけれど社会の問題でもあるはず。
 そして、打ち上げたはずの人工衛星が突然地上に落ちてきたら?遠くかすかにしか見えなかったものが自分の目の前に不意に戻ってきたら??それは幸せ?不幸せ?
 そんな問いかけをしてくれている映画だと思いました。 
 ハッピーエンドかのような最後ですが、実は何にも解決していなかったりする。LIFE GOES ON。現実はハリウッド映画のようにすっきり幕を閉じることはないのだよ、と言われて自分たちも現実にもどる、みたいな終わり方でした。
 フランスの田舎の風景はとてもきれいです。あまり見る人がいない映画かもしれませんが、そんなとことにも見所があります。

a0094201_10133940.jpg 11年前の今日。旅の89日目。インド クイロンからバックウォーターの船旅。水路の両側にヤシの木と住民の家がある風景は一時間もすれば見あきる。そんな景色を7時間も見せられて退屈しない人のほうが少ないはず。ほとんどは西洋人観光客だったが、最初のまったりから次第に飽き飽きとしたムードになっていった。
 ようやく到着。そのままコーチンへ移動。ここでM谷さんとは別れて残り3人で行動。
by haiderinn | 2007-08-19 10:40 | こんな毎日
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